以前、西東京市から八王子に通っていた頃は
帰り道での拝島始発の西武線がステキだったので
拝島~八王子間オンリーのプチ八高線ユーザーでした。
で、いつも八高線に乗ると気になっていた「拝島より先の区間」
その中でも特に、高麗川の先(通称:八高北線)は
拝島が限界地点だった自分とって、まさに未知の領域でした。
学生時代に鉄道に詳しい先輩や友人から聞いたうわさでは、
高麗川より先の八高線は、実は電気で動いていない「非電化区間」だとか
運転手しかいないワンマン運転だとか
無人駅がやたらあるとか
車両の中にトイレが設置してあるとか…
当時は「本当に首都圏の電車かよ、オイ」と内心疑っていたのですが
とうとう本日、お仕事でその未体験ゾーンに突入することになりました。
で、結論。
うわさは全部本当だった。いやほんとマジです。
ある意味感動しました。
というわけで、八高北線内の某目的地に着く。
地図にあるはすのモスバーガーやコンビニは、貸し店舗用スペースに変わり果てていたので、
毎度おなじみになってきた「携帯で現在地周辺検索」
いやぁ、便利な世の中になったもんです。
おばあちゃんが運転する時速20キロくらいのマーチを眺め、
地元の金髪ヤンキー少年が、黒髪のめっちゃ文学少女っぽい彼女を
チャリの後ろに乗せて笑顔で滑走するのを眺め、
そつなく丁寧にお仕事をして、帰宅!という瞬間、
思い出しました!ローカル単線名物「魔の八高線。45分待ち」
1時間に1、2本の電車は、ついさっき行ったばかりのようで
待てども、待てどもやって来ない。
とりあえず仕事で3時間くらい煙草吸ってなかったので
一服でもと思って周囲を見ると、ザ・構内禁煙マーク。
喫煙マナー向上の一環で、駅構内には喫煙所すら無いことを改札通ってから気づく。
まぁ、受動喫煙は良くないし、仕方ない。
と思って、ふと改札の外を見るとありました。
ご丁寧な立派な灰皿が。
どうせ待つなら、改札を入る前に吸っとくんだったと後悔。
で、あまりにも疲れた顔して、ホームでじっとしゃがんでいたら駅員のおっちゃんに声かけられる。
キミキミ、大丈夫?救急車呼ぼうか?と。
いやいや、そうじゃないんです。
というワケで煙草が吸えないショックを苦笑いで話すと、
じゃ、お客さん誰も居ないし、ここで吸っても良いよ。との事。
いやいや、それはルール違反すよ。
ってか携帯灰皿も吸殻で満タンだし。
と丁寧にお断りすると
じゃあ駅の外に灰皿設置してるから、そこで一本くらい吸ってきなよ。
まぁ、忘れ物したんで駅をちょっと出るという名目でOKよ。との事。
思わず泣きそうになりました。
人間って素晴らしい。
ローカル線最高!アイラブ入間郡。
都心の駅員さんはこんなこと言ってくれません。
ダ埼玉なんて言ってごめんなさい。
というわけで、お言葉に甘え改札をこっそり抜けて一本。
田舎特有の、蛍光灯にめっちゃ虫が突進している駅でしたが
初夏の草の匂いとか、音が殆どしない静かな夜の風景とか
久々にノスタルジーを感じました。
というわけで、結論。
高麗川より先はワンダーワールド。